スピルバーグ監督の作品
『ジョーズ』。明らかに『ジョーズ』以前と『ジョーズ』以後というのがありますよ。
『ジョーズ』はそれまでのどんなパニック映画とも違っていたと思う。
良くも悪くも……。
あと、パニックシーン等だけじゃなくて、全く毛色の違う三人が同じ船に乗り込んでのやり取りなんかも結構好き。
特にロイ・シャイダー演じる主人公のあんまりヒーロー然としてないキャラクターなんかもそれまでのパニック映画と違ってて面白かった。
ごく個人的には『太陽の帝国』も好きでした。これは戦争そのものをテーマにしたものというより、少年の成長譚で、特に押し付けがましいヒューマニズムなどは感じなかったと思います。
ただ『シンドラーのリスト』なんかを観て思うのは、こういう素材を扱ってさえも結局「面白く」作ってしまうのが、スピルバーグの弱点なのかなあという気もする。シンドラーという人物を実物以上にヒーロー的に描いているという批判が結構あったと思うけど、これは要するに作品自体が結局エンタテイメントだということなんだよね…。